「ワインに氷を入れるのは、マナー違反ではないか」このように思われる方は多いのではないでしょうか。レストランやバーなどで、赤ワインや白ワインに氷が入っているのは見たことがないと思います。確かに、ワインに氷を入れるのはマナー上よくないと考えられています。しかし、マナーはルールではないため、シチュエーションやお酒によっては、氷を入れても大丈夫なこともあります。今回は、ワインに氷を入れることについて見ていきます。
□ワインに氷を入れる場面とは?
ワインに氷を入れると、味が薄くなるので本来の味わいは感じられなくなります。味を変えてしまうという捉え方になり、ワインを製造し提供した方に失礼にあたるとされています。しかし、場面にもよりますが必ずしも自分のお気に入りの楽しみ方をすることを悪いとは言いません。
そこでここでは、ワインに氷を入れるときの場面を考えてみます。
例えば、レストランでは専用のワインセラーやワインクーラーで保管されているのでワインの温度にも気を遣っているはずです。ワインの味を最も楽しめる適温で提供してもらえるので、「氷を入れたい」と思うほどぬるいことはないでしょう。
ワインを持ち寄ったときや購入してきたものの冷えていない状態のときに氷を入れたいと思われる方が多いでしょう。おそらく、自宅やホームパーティーをするときに感じるのではないでしょうか。マナーはルールではありませんので、その場にいる人が了承していれば問題ありません。ワインに氷を入れることを不快と感じる方がいるようなら、避けた方がいいでしょう。
また、人数が多い場面では気をつけましょう。例えば、参加者が持ってきてくれたワインの温度が高く氷を入れたいと思ったとしましょう。そこで、氷を入れてしまうと「氷を入れないと飲めないワインだ」という印象を与えてしまい、持ってきてくれた人へ失礼にあたるかもしれません。そのため、人数が多い場面ではあまり氷を入れない方が良いかもしれません。
□氷を入れてもおいしいワイン
ここからは、「氷を入れてワインを楽しみたい」という方に氷を入れてもおいしいワインを3つご紹介します。
1つ目は、フルーツワインです。
フルーツワインは、ブドウ以外の果物を発酵させて作られたワイン、イチゴジュースのようなものとブドウベースのワインをブレンドしたワインの2つの製造方法で作られています。アルコール度数は5パーセントくらいなので、一般的なワインよりも低いです。そのため、渋味や酸味が苦手な方や初めてワインを飲む方におすすめです。フルーツワインに氷を入れると、爽やかに飲めるでしょう。
2つ目は、サングリアです。
サングリアは、ワインにフルーツや甘み、ハーブなどを入れて作られます。フルーティーな風味が特徴で、女性に人気です。炭酸水で割ったり、氷を入れて冷たくしたりするとより飲みやすくなりますよ。
3つ目は、スパークリングワインです。
スパークリングワインは炭酸が入っているワインです。アルコール度数は10パーセントから12パーセントほどです。甘口や辛口など種類が豊富なので、自分好みのものが見つけやすいでしょう。氷を入れると爽やかに飲めますが、純氷を入れないと炭酸が抜けて味が弱くなるので気をつけましょう。
□かち割りワインの魅力
「かち割りワイン」というものをご存じでしょうか。
2000年初期、多くの酒造メーカーが低価格ワインの販売に注力し始めたことにより広まりました。簡単に言うと、氷を入れて飲むロックで楽しむ飲み方です。ワイン産地の本場として知られているフランスでは、ワインに氷を入れる習慣があります。プロヴァンス地方では、夏の時期、ロゼワインに氷を入れるのが当たり前のようです。
かち割りワインは、特に夏に飲むのがおすすめです。ワインに氷を入れるとアルコール度数が少し低くなるので、飲みやすくなり、のど越しも良くなります。また、さっぱりとした口当たりを楽しみたいという方にピッタリです。バーベキューやピクニックなど、アウトドアでカジュアルにワインを楽しむときにかち割りワインを飲むとより充実した時間になるでしょう。
ただし、かち割りワインを飲むときはグラスに注意しましょう。
あまり繊細なワイングラスはおすすめしません。なぜなら、氷を入れることで重さが増し、氷の衝撃でグラスが傷ついたり欠けたりする可能性があるからです。そのため、厚みのあるしっかりとしたワイングラスで飲むのが良いでしょう。ワイングラスだけにこだわらず、ステムのないタンブラーやジョッキで飲むのもいかかでしょうか。かち割りワインを飲むときは、グラスのチョイスに気をつけましょう。
□まとめ
今回は、ワインに氷を入れることについてお話しました。その時々の場面に応じて、そのまま飲んだり、氷を入れたりしてワインを楽しみましょう。当社では、スロバキアワインを中心にさまざまなワインをご用意しております。LINEにてソムリエと相談ができるので、ぜひお気軽にご利用ください。