赤ワインは健康に良いと考えられており、長年研究され続けています。アルコールの中でも赤ワインは健康に良いとされていますが、なぜ健康的なのかは知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、赤ワインがもたらす健康的な効果、糖質、ワインを飲む際の注意点について解説します。
□赤ワインがもたらす健康的な効果とは?
個人差はありますが、赤ワインを飲むことで健康的な効果が期待できます。それは赤ワインに含まれる様々な成分が作用しているからです。ここでは、赤ワインが秘めている効果を5つ紹介します。
*心臓に良い
心臓疾患に対して予防効果が期待できます。赤ワインを飲むことで心臓病発症リスクが低下することが『赤ワインと心臓血管の健康に関する研究論文』によって明らかになっています。
*血圧を下げる
赤ワインにはカリウムという成分が豊富に含まれています。カリウムには利尿作用があるため、毒素を体から排出するのに効果的です。外食やコンビニ弁当などが多い方は、どうしても1日の塩分摂取量が過剰になりがちです。そのような方が利尿作用があるカリウムを摂取することで、尿とともに塩分を排出してくれて、血圧を下げる効果が期待できるのです。
*認知症の予防につながる
レスベラトロールというポリフェノールの一種の成分が、認知症の予防になります。記憶力の回復やアルツハイマー等の病気のリスクを低減する効果があるのです。1日に3〜4杯のワインを飲んでいる方に関しては認知症やアルツハイマー病の罹患率、そして、死亡率が最も低いという相関関係があることがわかっています。
*炎症に対する有効性がある
赤ワインに含有しているポリフェノール化合物は、抗酸化作用や抗炎症性の特性を持っています。そのため、赤ワインを飲むことによってインスリン抵抗性が改善されて酸化ストレスが軽減されることが期待されます。
*動脈硬化の予防につながる
動脈硬化の原因は悪玉コレステロールが酸化することにあります。それゆえ、酸化しないようにすることが動脈硬化の予防につながります。先ほどもお伝えしたように、赤ワインには悪玉コレステロールの酸化を防ぐための抗酸化作用があるポリフェノールが含まれています。なお、ポリフェノールの含有量は熟成ワインの方が豊富に含まれているため、健康のためであればなるべく熟成が進行しているものを飲むと良いでしょう。
□赤ワインは糖質も低い
このように健康面でさまざまな効果のある赤ワインですが、その他の特徴として糖質が少ないということが挙げられます。例えば、同じぶどうを原料とする飲み物でも、ぶどうジュースとワインでは、100ミリリットルあたり13グラムほどの糖質量の差があります。
ただし、赤ワインは糖質が低いと言っても選ぶ際にはどれでも良いというわけではないです。赤ワインは銘柄次第で甘口から辛口までさまざまです。種類によっては甘味を出すために加糖しているものもあります。そのため、糖質制限中のワイン選びなどには十分気をつけてください。
また、アルコール度数についても考慮しましょう。赤ワインの糖質が低いのは、ワインの中の糖分を残さないで発酵させているからです。それゆえ、糖分が低い分アルコール度数は高くなる傾向にあります。アルコールに強くない方は、糖質が低いからといって無理して度数の高いものを飲まないように注意してください。
□ワインを飲む際には気を付けるべきポイント
*過度な飲用をしないこと
赤ワインは健康に効果的とお伝えしてきましたが、どのようなものでも過剰摂取は逆効果になります。赤ワインを飲む際にも、過度な摂取は健康を害する恐れがありますので飲用量には気をつけましょう。
厚生労働省の示す「飲酒のガイドライン」によると、1日に純アルコール約20グラムを節度が保たれた飲酒量として設定されています。ワインに置き換えると1日におおよそ1〜1杯半が適切な飲酒量と言えます。
*食事のカロリーや糖質に気を付けること
ワインを飲む際には、お酒単体で飲むのではなく、食事やおつまみなども一緒に食べることが多くなります。その際に、合わせる料理やおつまみはカロリーが極力低い野菜や肉、魚などの食材を用いたものがおすすめです。調理時には、油を多く使用しているものに関してはカロリーが高くなります。お酒のおつまみとして定番の唐揚げやポテトフライなどは、どうしてもカロリーが高くなってしまうので、健康を考えるとあまりおすすめではありません。
また、生で食べられる野菜はなるべく生で食べたり、調理が必要な野菜、肉、魚などは、なるべく油を使わない調理法で、茹でたり煮たりして調理すると良いでしょう。カロリーや糖質を気にしつつ、適切な量のお酒を飲んで楽しんでください。
□まとめ
今回は赤ワインがもたらす健康的な効果、糖質、ワインを飲む際の注意点について解説しました。赤ワインは、認知症の予防や動脈硬化の予防など、健康面でのさまざまな効果が期待できます。比較的糖質も低いアルコールで、ダイエット中にどうしてもお酒が飲みたいという方にもおすすめです。ただし実際に飲む際には、飲酒量や一緒に食べる食事に注意してくださいね。