ワインをより美味しく飲むための飲み物としてチェイサーがあります。チェイサーという言葉をなんとなく聞いたことがあるけど、どのような役割を担うものなのか具体的に把握していない方も多いです。そこで今回は、チェイサーの意味や、ワインを飲む際の水がもたらす役割、ワインとチェイサーを飲む際の注意点について解説します。
□チェイサーの意味とは?日本における一般的なチェイサーについてもご紹介
居酒屋やバーを訪れた際に、「チェイサーをください」と頼んでいる人を見たことがある方も多いのではないでしょうか。一般的にチェイサーと言ったら、「水」をイメージする方がいらっしゃると思いますが、本来は水だけを意味する言葉ではありません。
チェイサーの辞書に記載されている本来の意味は、「強い酒の直後や間に飲む水・ビールなど」とあります。水だけでなくジュールやビールなどの他の飲み物も、場合によってはチェイサーと言えるでしょう。
一般的にお酒の直後や間にチェイサーを飲む際には、休憩的な意味合いが大半を占めます。そのため、欧米などと比較した際に、お酒が弱い傾向にある日本においてチェイサーは水という認識になってしまっているのです。日本の飲食店でチェイサーを頼んだ際には、大半の店では水が出てくると把握しておきましょう。ただし、絶対水が欲しい場合には「お水をください」と言った方が確実です。
□ワインを飲む際の水が果たす役割とは?
前項でもワインを飲む際に欠かせないチェイサーについてご紹介しました。
ここでは、チェイサーとしての水がどのような役割を果たすのかを3つ解説します。
まず1つ目は、水分補給としての役割です。
ワインを含むアルコールには利尿作用があるため、お酒を飲んだ以上に水分が体外に排出されていきます。居酒屋やバーでお酒を飲むと、トイレにいく頻度が多くなるのはそのためです。また、アルコールを分解する際には、水が必要となります。
そのため、お酒を飲んでいれば水分補給できているように勘違いしてしまいますが、むしろ知らない間に体内から水分が減っているという状況に陥ります。脱水状態にならないために、ワインを飲む際は適宜チェイサーとして水で水分補給するようにしましょう。
2つ目は、飲み過ぎを防いでくれる役割です。
ワインは日本でよく飲まれるビールと比較して、アルコール度数が強いお酒です。アルコール度数が高いお酒を飲み続けると肝臓に負担がかかってしまいます。そのためチェイサーとして水を飲むことで、胃を満たしてお酒を飲みすぎないようにすることが大切です。
先ほどもお伝えしたように喉が渇いたからお酒を飲むというのはよくありません。喉が乾くのは身体が水を欲している証拠ですので、お酒ではなく水で胃を満たして肝臓の負担を軽減させてあげましょう。とはいえ、チェイサーとして水を挟んでいるからいくらでもワインを飲んでもいいというわけではありません。1日にグラス1~2杯程度の健康的な飲酒量を守りましょう。
3つ目は、口の中を洗い流してくれる役割です。
ワインはアルコールの中でも特に、風味や香りを楽しむ飲み物です。ブドウの種類や産地などによって風味は大きく異なり、それぞれの違いを楽しむのもワインのおもしろさのひとつです。
しかし、たくさんワインを飲んでいると徐々に風味や香りが感じにくくなる場合があります。せっかくおいしいワインを飲んでいるにもかかわらず、風味や香りを感じられないのはもったいないですよね。チェイサーとして水を飲み口の中をリセットできれば、風味や香りを正しく感じられるでしょう。
□ワインと一緒にチェイサーを飲む際の注意点について
ここでは、ワインをより安心安全に楽しむために、チェイサーを飲む量、頻度、温度、飲み方などの注意点を解説します。
*チェイサーを飲む量と頻度
アルコールに弱いか強いかなどの個人差を考慮する必要がありますが、理想はワインを飲んだ時の同量、あるいは2倍の水分を摂取することです。アルコールを分解する際に水分が必要ですので、グラス1杯ワインを飲んだら次は水をグラス1杯以上飲むなど、自分の中でチェイサーを挟むタイミングにルールを設けるとよいでしょう。
*チェイサーの温度について
水をチェイサーとして飲む際には、温度には注意する必要があります。氷が入れてある冷たすぎる水は舌が冷えてしまい、その結果味覚が鈍感になってしまう恐れがあります。また、お腹が急に冷えすぎないようにするためも常温の水を飲むことを意識してください。居酒屋などでお水を頼むと、氷たっぷりで提供されることが多いので、注文する際に氷なしと伝えるようにしましょう。
*チェイサーの効果的な飲み方
結論から言うと、ワインとチェイサーは交互に飲むと良いです。ワインは食事との相性が非常に良いアルコールなので、食事中の水分補給としてお水のような感覚でワインを飲んでしまうことがあります。
しかし、ワインはジュースや炭酸などで割って飲むよりもそのまま飲むことが多く、アルコール度数が13度前後となっているため、速いペースで飲酒すると悪酔いする恐れがあります。そのため、食事に合わせるワインであったとしてもチェイサーとして水などの水分補給ようの飲み物を用意しておき、交互に飲むことをおすすめします。
□まとめ
今回は、チェイサーの意味やワインを飲む際の水がもたらす役割、ワインとチェイサーを飲む際の注意点について解説しました。チェイサーはお酒の直後や間に飲む休憩的な意味合いを持つ飲み物です。水分補給や、飲み過ぎを防ぐ役割があるため、ワインを飲む際にはお水もセットで用意して食事とのマリアージュを楽しんでくださいね。