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赤ワインの度数は?度数が違うと何が違う?

投稿日:2020年8月15日 更新日:

赤ワインはアルコール度数が高いお酒と思っていませんか。
実際は、赤ワインの度数は一律に同じではなく、ワインの種類によって大きく異なります。
今回は赤ワインの度数と異なる理由、味の違いまで詳しくご説明します。

□赤ワインのアルコール度数とは

ワインを日常的に飲む方にとっては常識かもしれませんが、アルコール度数はラベルに書いてあります。
同じ銘柄のワインでも、造られた年によって味だけではなく度数も変わるので、飲む前に一度みるのがおすすめです。
日本語記載の場合は「アルコール分」、英語の場合は「ALC」と記載されている所の横の数字がアルコール度数ですので、すぐに分るでしょう。

赤ワインのアルコール度数の標準値は12%だと言われています。
他のお酒と比較すると、ウイスキーや焼酎よりかは随分低い度数ですが、ビールよりも非常に高く、日本酒よりやや低めと覚えておくのが良いでしょう。
製造方法の違いは、ワインや日本酒、ビールは様々な原料を発酵させて造るのに対して、度数の高いお酒は、基本的に醸造されたお酒を原料に、蒸留させます。
特にワインは造る際に、水を用いらないため、度数の調整が難しく、同じ産地の同じ葡萄で造っても、毎年度数が異なるので注意しましょう。

□度数が違う理由とは

*葡萄の糖度

ワインは、原料である葡萄の糖分が酵母によってアルコールに変わり、ワインになるため、使用する葡萄の糖度の差はアルコール度数の差に直接関わってきます。
日本では、あまり見かけませんが、世界にはワイン用の葡萄が栽培されており、生食用と合わせると、世界に約10,000種もの葡萄の品種が存在します。
つまり、各々糖度や味が異なるために、世界に存在するワインは各々の味とアルコール度数を持ち合わせているのが分かるでしょう。

例えば、シラーまたはシラーズと呼ばれている葡萄で、太陽の光をたくさん浴びることで、高い糖度を持つ種類として有名な品種があります。
この葡萄を原料にしたワインは、度数を14.5%かそれ以上を計測するので、標準の12%と比べると少し高いことがわかります。
一方、日本で造られるワインは元々生食用なので度数が低く、約11%です。誤解を招くので割愛、生食用葡萄でワインが作られることは稀
本格的にワインに用いられ始めたのが20~30年前なので、今後味や度数が変わるでしょう。(割愛)

アルコール度数が高いワインを作るために、葡萄の収穫時期を通常よりも遅らせて糖分が高い状態で収穫する手段もあります。
雨が降ってしまうと一気に葡萄は地中の水分を吸い上げ水っぽくなってしまうので、糖度を上げる(完熟させる)事と天候とを鑑みて生産者は収穫のタイミングを図ります。

*発酵の度合い

白ワインのほうが赤ワインよりも飲みやすいと感じたことはありませんか。
実際に、白ワインは製造途中で発酵を止めてアルコール度数を低く、糖分を残したものもある為、女性にも人気です。
一方で赤ワインは完全に発酵させるので度数が高くなります。
葡萄の糖分をアルコールに変えることで製造されるので、発酵の度合いによって度数が変わるのは納得でしょう。

*産地

「葡萄の糖度」で糖度と度数の関係についてご説明しましたが、産地が異なると葡萄の生育環境が異なるため、糖度に変化が出ます。
同じ産地でも、もちろん度数や味は異なりますが、ある程度の傾向があるので、知っておくと自分でワインを選ぶときに便利かもしれません。

葡萄の糖度に関わってくる重要な観点は産地ごとの気候と日照時間です。
暖かい気候で日照時間が長いと、糖度の高い葡萄が生育しやすい環境と言えます。
例えば、アメリカのカリフォルニアで栽培される葡萄は、乾燥していて温暖なうえに日差しも強い環境下なので、十分に成熟し、糖度が高いです。

*適した気候とは

ワイン造りに適した気候は主に4つあり、1つ目はフランスのブルゴーニュ地方が属する1日の気温差が大きく晴天率が高い大陸性気候です。
2つ目は高山性気候で、冷涼ですが、山の斜面を上手に利用すると、日照量を確保しやすいので適しているでしょう。
3つ目はフランスのボルドー地方が属する海洋性気候で、気温差が少なく、比較的湿度が高い気候です。
4つ目は地中海性気候で、乾燥しており、日射量が多いので、病害のリスクが少なく、好まれています。

□度数による味の違いとは

ワインを評価するための「ボディ」や「甘口・辛口」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
赤ワインなら、ライトボディ、ミディアムボディ、フルボディの順で深い味わいとなり、白ワインなら、糖分含有量の違いで甘口と辛口に分けられています。
味の深みを変える1つの要因がアルコール度数の違いですので、度数による味の違いをご紹介します。

ワインの味わいは、甘味、酸味、渋み、アルコールの4つで判断されます。
甘味は白ワインで感じ、渋みは赤ワインで感じられることが多いです。
赤ワインは渋み・苦みの原因となるタンニンは熟成するにつれてマイルドになり、アルコール度数が高いほどコクとボリュームが感じられます。
つまり、赤ワインは熟成年数とアルコール度数によって味が大きく変わるので、渋みや高いアルコール分を楽しみたい方は、熟成年数が長く度数も高いフルボディの赤ワインを選ぶと美味しくいただけるでしょう。

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□まとめ

今回は、赤ワインはその中でも度数が違い、その影響で味わいも変化することをお伝えしました。
今回で得られた赤ワインについての基礎知識を基に、産地による味の違いを楽しみながら飲んでみてはいかがでしょうか。

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