ワインの原産地と言えばフランス、イタリアと思い浮かべる方が多いと思います。
実は、フランスやイタリア以外にも日本と古くから交流があり、親しまれている地域のワインがあります。
よくワインショップで「新世界(ニューワールド)」「旧世界(オールドワールド)」と記載されていることがありますが、両ワインの中で日本ではあまり知られていないおすすめのワイン原産地をご紹介します。
□そもそも新世界(ニューワールド)と旧世界(オールドワールド)ワインとは一体何?
みなさんがワインの原産国としてすぐ頭に思い浮かべるものとして、フランスやイタリアが多いと思います。
一般的にワインの分類として「旧世界(オールドワールド)」と「新世界(ニューワールド)」に分けられ、旧世界はフランスやイタリアなどのヨーロッパ諸国が中心に挙げられます。
一方、新世界はアメリカ、カナダ、チリ、日本、南アフリカ共和国、ニュージーランドなどヨーロッパ諸国以外のワインの歴史がヨーロッパ諸国と比べて浅い地域が挙げられます。
元々ワインは西アジアから広がり、エジプトやギリシャを通じてローマ帝国時代にヨーロッパ諸国に一気に広まりました。
しかし、ワインが生産される地域は「北半球の北緯30度~50度」「南半球の南緯20度~40度」と呼ばれるワインベルトに該当する地域です。
このワインベルトは四季があり、日射量や土地の相性が良く、ワインに欠かせないブドウ栽培に適しています。
歴史的には大航海時代にヨーロッパ諸国が世界中に進出し始めたことがきっかけで、各地域にニューワールドワインが生まれるきっかけになったと言われています。(詳しくは諸説あります。)
日本でもワイン造りは年々進歩している一方、多くのワインが輸入されており、多くの方に愛されています。
その中でも今回はまだまだ多くの方が知らない旧世界、新世界それぞれのおすすめ産地をご紹介します。
□日本と国交樹立100周年を迎えるスロバキアワイン
ヨーロッパのワインと言えばフランス、イタリア、ドイツ、スペインのワインが歴史が長いと思われがちですが、スロバキアワインのワイン生産の伝統は紀元前にまでさかのぼります。
ブドウ栽培の環境も優秀で、ハンガリー国境付近のトカイ地方や中部スロバキア地方などはワイン生産で世界的にも有名です。
また、スロバキアの大半に位置する葡萄園はヨーロッパ最高のワイン生産緯度地帯に位置しています。
ワイン生産緯度地帯は、ワイン造りに名高いフランスのブルゴーニュ地方が位置しており、これをスロバキアの傍らを走っているのです。
それほどスロバキアはワイン造りに適しており、歴史もヨーロッパの中でも随一の地域なのです。
実際に日本でも輸入が増えており、女性が審査する国際的なワインコンペティションである「サクラアワード」でも受賞歴があります。
下記が当店でも取り扱っているサクラアワード受賞のスロバキアワインの一部です。
「ヴィニャム・ノーヴィレ ルーランスケ・ビェーレ 2015」
https://mighty-wine.com/SHOP/VINUM.html
「エクセレンス フランコフカ・モドラ 2016」
https://mighty-wine.com/SHOP/Excellence_FM.html
そして、このスロバキアとアジアの中でも日本が非常に深い関係にあります。
2020年の今年スロバキアと日本が交流を開始してから100年という節目を迎えます。
先ほど取り上げた「ヴィニャム・ノーヴィレ ルーランスケ・ビェーレ 2015」「エクセレンス フランコフカ・モドラ 2016」はスロバキアと日本の国交樹立100年記念を彩るワインでもあるのです。
100年の節目の時だからこそ、もっとスロバキアワインの良さをみなさんにも知っていただけたらなと思います。
□19世紀後半から造られているチリワイン
チリワインはみなさんにも馴染みがあるかと思います。
チリワインは2015年に日本への輸入本数がもっとも多くなりました。
そして、ヨーロッパワインに先駆けてワインへの関税を撤廃し、コンビニでの販売をはじめ、一気に日本で広まりました。
チリワインは日本では赤ワインのイメージが強いと思います。
ブドウの主力はカベルネ・ソーヴィニヨンで、舌に乗るタンニンがしっかりしていて果実味を感じられる特徴があります。
その他にもメルロー、カルメネール、シラーなど黒ブドウの品種が豊富で、カルメネールはチリワイン特有の品種です。
赤だけではなく白も魅力的で、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、セミヨン、ペドロ・ヒメネスなどの品種があり、チリ国内では海の幸に恵まれていることもあり、白ワインが多く飲まれていると言われているほどです。
日本でよく見るチリの赤ワインは、実はチリでは輸出用なんだとか、、、。
□世界の中でも新しい産地の一つであるニュージーランドワイン
今では年々ワイナリーが増加していますが、世界のワイン産地と比較すると後発的な発展です。
ニュージーランドワインが注目され始めたのは、1980年代にニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランが国際的なワインコンペティションで表彰されたことがきっかけと言われています。
そして、世界に先駆けてスクリューキャップや亜硫酸の無添加ワインなど醸造技術を取り入れて進化してきました。
また、ニュージーランドワインは世界でも珍しく赤ワインと白ワインの比率が約1:6と白ワインが多いのが特徴です。
その中でもソーヴィニヨン・ブランが圧倒的に人気が高く、全体の生産量の6割を超えていると言われています。
□まとめ
新世界(ニューワールド)、旧世界(オールドワールド)問わず日本にはたくさんのワイン原産国から輸入されています。
ワイン自体の歴史自体はすごく長いものですが、各国それぞれ独自の進化を遂げ、日々進化しています。
一緒に楽しむお料理や価格帯によっても色々な選択肢がありますので、今日飲んでいただく一本はいつもと違ったワインを選んでみてはいかがでしょうか?