皆さんは、ポートワインとはどのようなワインかご存知ですか。ワインの1種ですが、味わいやどのような料理と合うか分からない方が多いと思います。そこで今回は、ポートワインの種類とよりおいしく飲む方法をご紹介します。ワインについてお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
□ポートワインとはどのようなワイン?
ポートワインとは、酒精強化ワインの中の1つを指します。14世紀中頃からポルトガルのアルトドウロ地方で作られています。醸造のときに酒精と呼ばれるアルコールを加えることで、アルコール度数を高めます。なお、発酵途中にアルコールを加えるため、糖度の高いワインに仕上がります。
このワインには、黒ブドウから作られるルビーポートと、白ブドウから造られるホワイトポートがあります。ルビーポートは、濃厚な甘口であることが特徴です。また、ホワイトポートは、甘口から辛口までさまざまな味わいがあります。発酵しているときにアルコールを加えるため、度数は19~22度ぐらいになります。
*酒精強化ワインとは
酒精強化ワインは、別名フォーティファイドワインとも呼ばれます。ポルトガルやそのマデイラ島、スペインのものが有名です。これら3つの産地で造られる酒精強化ワインは、「世界三大酒精強化ワイン」として知られています。さらに、ここにイタリアのものが加わると、「世界四大酒精強化ワイン」と言います。
□ポートワインにはどのような種類があるの?
1つ目は、ルビーポートです。
これは、スタンダードな赤ワインで、3年ほど樽で熟成されてから出荷されます。3年という期間は、ワインの熟成期間の中で比較的短い期間です。
2つ目は、ホワイトポートです。
これは、3〜5年ほど熟成されてから出荷される、スタンダードな白ワインです。先ほど紹介したルビーポートと同様に安価なワインですが、スペシャルタイプという高級なワインもあります。例えば、ルビーポートとホワイトポートを配合したものです。
そして、3つ目のトウニーポートは、10~40年ほど樽で熟成されて作られます。
琥珀色に変わると、瓶詰めするタイミングとなります。このように、長期間の熟成期間が設けられるため、スペシャルタイプのワインとして扱われています。
4つ目は、ヴィンテージポートです。
これは、スペシャルタイプの中でも、最も高級な甘口の赤ワインです。優れたブドウだけを使って造られるため、年によっては作られない場合もあります。また、その年に収穫したブドウを使っていることもあり、収穫年が表示されています。
ヴィンテージポートの特徴は、20年ほど樽で熟成されることです。長い期間熟成されているため、とても貴重なワインとなっています。また、瓶詰めのときに、ろ過されないことも特徴のひとつです。飲むころには、ボトルの中に大量のおりが溜まっています。そのため、必ずデキャンタージュしてからお飲みください。
デキャンタージュとは、ワイングラスに入れる前に、デキャンタやカラフェといった容器に移し替えます。風味を改善させたり、おりを取り除いたりする目的があります。
5つ目は、レイトボトルドヴィンテージポートです。
これは、ヴィンテージポートに使われるブドウの次に良いブドウを使って作られます。出荷してからすぐ飲めるように、4〜6年ほど樽で熟成してから瓶詰めされます。また、ヴィンテージポートと同様に、その年に収穫されたブドウが使われているため、収穫年の表示があります。
レイトボトルドヴィンテージポートは、ろ過してから瓶詰めされます。そのため、ボトルの中に大量のおりが溜まることはありません。デキャンタージュすることなく、気軽に楽しめる高級ワインとなっています。
□ポートワインをよりおいしく飲む方法とは?
ポートワインは、甘口の赤ワインという珍しい特徴を持っています。そのため、どのような料理と相性が良いのか分からない方も多いでしょう。また、甘口のワインは飲みきれないという方もいらっしゃると思います。しかし、ポートワインは普通のワインよりも頑丈なため、栓を抜いてしまっても一ヵ月ほど冷蔵庫で保存できます。そして、食後や就寝前の1杯として楽しめます。
*ポートワインに合うおつまみ
1つ目は、ブルーチーズです。
ポートワインとブルーチーズは、イタリアで王道の組み合わせです。少々熟成したヴィンテージポートや、力強く複雑さのあるレイトボトルドヴィンテージポートがおすすめです。
2つ目は、スイーツです。
ルビーポートは、甘酸っぱい果実を使ったスイーツとよく合います。例えば、チェリーパイは濃厚すぎないため、お互いの味わいを引き立てます。
□まとめ
今回は、ポートワインの種類とよりおいしく飲む方法をご紹介しました。ポートワインは、種類によって熟成年数が違うため、さまざまな味わいを楽しめます。ポートワインを試してみたいと思った方は、ぜひ一度当店にお立ち寄りください。