「ワインは常温の方が楽しめる」と耳にしたことがある方は多いでしょう。しかし、常温と言っても季節によって温度は異なります。一体何度で飲むのが正しいの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。また、本当に常温で飲む方が美味しいのか、疑問に思った方もいるでしょう。そこでこの記事では、赤ワインと白ワインに分けて適温や保管方法をご紹介します。
□ワインは常温保存OK?保管方法をご紹介!
「ワインを飲む時は、赤ワインは常温で、白ワインは冷やして飲む」
このような方が多いのではないでしょうか。確かに間違ってはいませんが、季節によって扱い方が変わってきます。一口に常温と言っても、赤と白にそれぞれ適切な温度というものが存在するからです。
*ワインの適温
赤ワインの適温は10度から20度だと言われています。ブドウの種類や収穫された場所で、温度を変えるのが適切な飲み方と言えます。また、白ワインの適温は7度から14度で、冷やした方がワインの魅力を最大限発揮できるでしょう。とは言え、冷やしすぎるとワインの風味が小さくなってしまいますので、温度の加減に注意しましょう。
*ワインの常温保存はOK?
ワインの常温保存が広まったのは、フランスにあると言われています。フランスでは地下室を持っている家庭が多く、そこにワインを保存しています。その地下室の温度が12度から15度であったことから、これが常温として扱われるようになりました。日本の気候はフランスとは異なりますから、日本で常温保存したり、常温でワインを楽しもうとしたりすることはあまり向いていないということがお分かりいただけたと思います。
*赤ワインをフランスの常温で飲む方法
ではどのようにすればフランスの常温でワインを楽しめるのでしょうか。オススメの方法として、一時間半ほど冷蔵庫で冷やすことが挙げられます。飲んでいて温度が上がってきたと感じた場合は、もう一度冷蔵庫に入れて10分ほど冷やしてあげると良いでしょう。この方法だと、特別なアイテムは必要ありません。
□ワインを保存する際の注意点
ワインには適切な飲み頃が存在しますが、その飲み頃を迎えるための適切な保存状態があります。あと一年で飲み頃を迎えるワインであっても、適切に保管されていないと劣化が進んでしまうでしょう。そこでここでは保管する際に意識していただきたいことをご紹介します。
1つ目は湿度です。
天然のコルクを利用しているワインであれば、湿度を考慮する必要があります。なぜなら、天然コルクには収縮性があり、乾燥度合いによっては縮んでしまうからです。そうすると空気中の酸素を多く透過してワインが酸化します。ワインと酸素が接触してしまうと、劣化が進みます。
また、湿度があまりにも高すぎると、コルクがカビる可能性が高くなります。そもそもワインを飲める状態にならないことも考えられますので、保管中の湿度には充分に気をつけてくださいね。ワインを保管する理想的な湿度は75パーセントだと言われています。
2つ目は光です。
ワインは日光や紫外線と反応して、硫黄に関連する香りを発生させます。これがワインを劣化させる原因となるのです。ワインボトルのほとんどが黒色や緑、茶色であることは多くの方が知っているでしょう。これらの色は光を透過しにくい働きを持っているからです。さらに、光が当たりにくい暗所に保管しておくと安心です。
3つ目は周囲のニオイです。
ワインを保管する際には周囲のニオイにも注意しましょう。なぜなら、コルクは微少量の酸素を透過するようにできているからです。これによって理想的な熟成が進むとされているのですが、食品のニオイが充満している環境で保管していると、それもともにワイン内に入り込むことになります。
□飲み残したワインの保管方法とは?
「まだ飲まれていないワインの保管方法はわかったけれど、一度飲んでしまったワインはどのように保管すれば良いのだろうか」このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。ワインは空気に触れると一気に酸化します。そのため、一度開けたワインはできるだけ空気に触れさせないようにして保存するのがポイントです。
最も簡易的な保存方法は、ワインについているコルクやスクリューキャップを使ってもう一度栓をすることです。さらにコルクにラップを巻くと、隙間を小さくし、より空気を遮断できるでしょう。
また、ワインストッパーもオススメです。これは専用のポンプと栓を使って、ボトル内の空気を吸い出し真空状態にするための道具です。ワインのタイプや残っている量にもよりますが、4日から5日は保管できます。スパークリングワインも同じ容量で保存できますが、専用のスペア栓が必要になるので注意してくださいね。
□まとめ
赤ワインと白ワインの保管方法と注意点、飲み残したワインの保管方法をご紹介しました。
白ワインの適温は、7度から14度ですので、日本の気候では常温保存は向いていません。簡単な保存方法としては、冷蔵庫で冷やしておき、飲む少し前に冷蔵庫から出す方法があります。また、ワインを保管する際には、「湿度」「光」「ニオイ」の3つに気を配るようにしましょう。