ワインとマッチする食べ物のひとつにチーズがあります。チーズはワインのパートナーとして愛され続けており、ワインとチーズのマリアージュをレストランやご自宅で楽しんでいる方も多いことでしょう。中でもクセがあるブルーチーズは、好きな方にはたまらないチーズなのではないでしょうか。今回は、ブルーチーズの特徴とブルーチーズに合うワインを紹介します。
□ブルーチーズの特徴とは?
ここでは、ブルーチーズの特徴と世界三大ブルーチーズについて解説します。
ブルーチーズとは、青カビで熟成したチーズのことを指します。青カビの出す酵素が乳脂肪を分解することで、特有の香気と風味を作り上げています。風味には、ピリリとした刺激があり、塩味が強いという特徴があります。フランスやイタリア、イギリス、スペイン、ドイツなどのヨーロッパの様々な国で昔から作られています。クセになるブルーチーズは食べ始めると、初心者から上級者まで様々な人を魅了するでしょう。
「青カビ」ということで少々不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ブルーチーズに使用されるカビは食用のカビです。そのため、基本的にはどなたでも安心して食べられます。ただし、カビに対するアレルギーを持っている方は、アレルギー症状が強く出る可能性もあるため少量から試してみることをおすすめします。もし症状が出そうであれば、控えた方が良いでしょう。
世界三大ブルーチーズは「ロックフォール」「スティルトン」「ゴルゴンゾーラ」の3つです。それぞれ特徴を見ていきます。
*ロックフォール
フランスで古くから存在する、高貴なブルーチーズです。フランス・アヴェロン県の洞窟で熟成し、伝統的な製法で製造されています。シュルルマーニュ(カール大帝)がフランス遠征時に味わい、あまりの美味しさに献納が命じられたと言われています。
ロックフォールは、牛乳と比べ外観の白さが際立つ羊乳から作られます。繊細かつ柔らかい口溶け、華やかな青カビの香りや適度な塩気を感じ、後味には甘味が広がるのが特徴です。ソフトな歯触りとねっとりと濃厚な旨味に加え、余韻が長いことが特徴となっています。
*スティルトン
イギリス中央部で製造されており、生産者も限られ伝統的な製法を守り作られています。
原料乳は牛乳で、青カビが繊細に全体へと広がっていくのが特徴です。外観は少々濃い黄色を帯びており、乳種が異なるロックフォールとの相違点と言えます。イギリスのチーズによく見られるチェダリング製法により、チーズの組織がボロボロとして崩れやすい特徴を表しています。
スティルトンは、口の中でじわじわとした濃厚な旨味が広がるでしょう。そして、強めの塩味が感じられるでしょう。また、後味はやや苦味を伴い、品のある仕上がりとなっています。熟成すると芳潤な香りとコクが、さらに楽しめるでしょう。
*ゴルゴンゾーラ
イタリア北部の山岳地帯で放牧された牛のミルクから作られています。日本でもレストランなどでピザやパスタにしばしば使われています。
ゴルゴンゾーラには2種類あり、ゴルゴンゾーラドルチェ(甘口)とゴルゴンゾーラピカンテ(辛口)に分けられます。青カビ特有の刺激がマイルドなのが、ゴルゴンゾーラドルチェです。日本でも消費が増加傾向にあり、チーズ初心者にも人気です。その一方、香りや味わいの刺激が強いのがゴルゴンゾーラピカンテです。
□ブルーチーズに合うワインをご紹介!
ここでは、ブルーチーズに合うワインを4つ紹介します。
まず1つ目は、貴腐ワインです。
甘口ワインは基本的にどのタイプのブルーチーズとも相性が良いです。特に貴腐ワインはブルーチーズのクセが強いものであればあるほどマッチします。これは、貴腐ワインに含まれている「貴腐菌」の特有の香りと「青カビ」の風味がカビ同士でマッチするからです。
2つ目は、ポートワインです。
ポルトガル産のポートワインは、特にスティルトンと相性抜群とされています。ベリーのジャムを煮詰めたようなポートワインの甘味は、ブルーチーズの風味をまろやかにし、かつ甘みを引き出します。価格もお手頃なのも魅力的ですよね。
3つ目は、ミュスカデ(シュール・リーしていないもの)です。
一般的に白ワインとブルーチーズの相性は良くないとされていますが、香りや果実味、酸味がまろやかなこのタイプはブルーチーズの強い個性を受け止めます。そして、ミュスカデの個性もしっかりと引き出してくれます。
4つ目は、甘口シェリーです。
スペインの酒精強化ワインです。シェリーは酸化熟成しています。甘さに加えて独特のクセがあるのが特徴で、ブルーチーズとその独特なクセがマッチして絶妙な旨味に変わります。
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□まとめ
ヨーロッパ諸国で作られるブルーチーズは、日本でも大変に人気です。ブルーチーズに適したワインと合わせれば、相性は抜群なのでぜひ試してみてください。辛口のワインを好む方、他のチーズを合わせることが多い方も、一度ご紹介したワインとブルーチーズのマリアージュに挑戦してみてはいかがでしょうか。